あとがき
このたびは「雪国の梅花」をお読みいただき、ありがとうございました。皆様の心のどこかに、何か残る物があれば幸いです。
この物語は、完全なるフィクションですが、祖母が亡くなった時に勢揃いした孫世代=私達を見て、あまりの久しぶりさ加減に驚き、笑い、思いつきました。
物心ついた時に親しくしていたウタに千里は好意を抱き、しかしそれが恋心なのかどうかも分からず、そして「いとこ同士」という現実から目を背ける事ができなくなって思いを押し潰し続けていました。一方ウタもそんな千里に対して同じように好意を持って接していたけれど、やはり「いとこ同士」という壁、そして近くにいるもうひとつの愛しい存在に気付き、離れて行く。
とある投稿サイトに先行して掲載した所、「ウタは性格が悪い!」なんてお言葉をちょうだいしましたが、人ってそんなに綺麗にできていないと私は思っています。
確かに、愛しく思っていたいとこの写真を手帳に挟んでいた事や、いとこには特別、梅の花を献花してくれと妻に言づてする事など、一般的には好ましいと思われない事かもしれません。でも愛しているのは目の前にいる奥さんで、最期の時まで一緒にいるのは奥さん。それでいいではないか、と私は思うのです。極端な話をすると、小学生の時に「一番目に好きな人、二番目に好きな人」と挙げていく遊びをクラスメイトとやっていたのと同じですね。
結局一番目は奥さんなのだから、奥さんを選んだ事をウタは後悔しているわけではないのだから、それでいいではないか、と。こういう事は考え方に個人差がありますので、私の勝手な考え方です。
久しぶりにアンハッピーエンドになりましたが、次回作はどうしましょう。迷っています。
最期までお付き合いいただき、ありがとうございました。
SO-AIR
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